(1) アンチウイルスソフトウェアの使用に関しては以下のような制限があります。
C:¥Agilent¥ICPMH(D ドライブに MassHunter がインストールされている場合はD:¥Agilent¥ICPMH)
C:¥Program Files¥Agilent¥ICPMH
C:¥Agilent.ICP-MS.ECM
(2) オプションソフトウェア「ユーザーアクセスコントロールパック」(UAC)なしの状態で作成したバッチフォルダに対しては、UAC を有効にした後も監査証跡は記録されません。また、「ユーザーの確認と変更理由」機能は、そのようなバッチを開いている時には動作しません。バッチフォルダは UAC を有効にした後に作成するようにしてください。これは、コンプライアンスの「完全性」の要件を満たすための仕様です。要件を満たすには、電子記録が作られて以降の履歴を全て記録することが必要です。途中から UAC を有効にしたバッチは UAC がなしだった時点の履歴を持ちません。そのため、「完全性」の要件を満たすことができないので、監査証跡自体がサポートされません。
(3) Windows のユーザーを切り替えるときには Windows の「ユーザーの切り替え」機能は使用せず、現在のユーザーは Windows からログオフし、新しいユーザーでログオンするようにしてください。「ユーザーの切り替え」が使用された場合、レポート等に誤ったユーザー名が表示されるなどの重大な誤動作を起こす場合があります。
(4) MassHunter ソフトウェアが使用するフォルダやファイルの属性やアクセス許可を変更しないでください。変更した場合は、システムが起動できなくなるなどの重大な誤動作を起こす場合があります。ローカルドライブ上のデータを保護する必要がある場合は、OpenLab Server/ECM XT(旧名称Data Store)インテグレーション、または G7201C C.01.03 以降のソフトウェアで提供される「ローカルデータの保護」機能を使用してください。ローカルドライブ上のデータの保護の有無に関わらず、データベース上のデータは常に安全に保たれます。
(5) データベースシステムを使用する場合*1は、バッチフォルダ名の長さに以下の制限があります。制限は、MassHunter がインストールされたパスの長さによって変わります。以下はインストールされたパスが既定値の場合です。
データベースシステムの種類 |
バッチフォルダ名の長さの上限*2 |
OpenLab Server Products(ローカルデータの保護あり) |
30バイト |
Workstation Plus(ローカルデータの保護あり) |
30バイト |
SDA(ローカルデータの保護なし) |
50バイト |
SDA(ローカルデータの保護あり) |
30バイト |
*1 データベースインテグレーションを使用しない場合でも、Windows の仕様としての制限(パスの長さとして最大 260 バイト)を受けます。
*2 ローカルデータの保護を使用する場合は、入力したバッチフォルダ名の後ろに日時から自動生成されるサフィックスが付きます。たとえば My_Batch と入力すると My_Batch (2017-05-17_12-00-00).b というフォルダが作成されます。ここで言うバイト数はサフィックスを含まないものです。
(6) 以下の特殊文字はフォルダ名、ファイル名として使用しないでください。
文字 |
名称 |
文字 |
名称 |
* |
アスタリスク |
| |
縦線 |
? |
疑問符 |
< |
不等号 |
\ |
バックスラッシュ |
> |
不等号 |
.. |
ドット(2 つ続く場合) |
|
スペース |
. |
ドット(2 つ続かない場合)*1 |
|
タブ |
, |
カンマ |
~ |
チルダ |
: |
コロン |
^ |
ハット |
“ |
ダブルクォーテーション |
% |
パーセント |
‘ |
アポストロフィー |
①等 |
機種依存文字 |
` |
バッククォート |
@ |
アットマーク*1 |
/ |
スラッシュ |
¥ |
円 |
# |
シャープ*2 |
+ |
プラス*2 |
*1 SDA のみ
*2 OpenLab Server Products または Workstation Plus
(7) フォルダ名、ファイル名は、アルファベット、日本語(日本語版ソフトウェアの場合)、または簡体中国語(中国語版ソフトウェアの場合)の文字を使用してください。それ以外の文字を使用しないでください。たとえば、ウムラウト、アクサンテギュ、アクサングラーヴ、およびアクサンシルコンフレクスの付いた文字を使用しないでください。
(8) MassHunter は管理者権限を持った特殊な Windows ローカルユーザーを作成しそれを動作のために内部的に使用します。Windows ローカルユーザーに管理者権限を全く許可しない環境では MassHunter を使用できません。
(9) ローカルデータの保護あり・なしは、システムの運用を始めてからは変更できません。インストール時に決定してください。
(10) システムを使用するためには以下のアクセス権限が必要です。
また、各データベースシステムに対してそれぞれ以下の権限が必要です。
データベースシステムの種類 |
必要な権限* |
OpenLab Server Products |
プロジェクトの編集権限 |
Workstation Plus |
プロジェクトの編集権限 |
SDA |
ロールのタイプが「プロジェクト」 現在使用中のサーバーに対するサーバアカウント 現在使用中のデータベースに対するデータベースアカウント |
* 詳細に関しては各データベース製品の取り扱い説明書等を参照してください。
(11) MassHunter 用 PC にネットワークカードを追加しないでください。また、LAN – USB 変換コネクタや無線 LAN も使用しないでください。システムを構内 LAN に繋ぐ必要がある場合はハブを用いてください。
(12) データベースの中ではフォルダの階層は使用できません。たとえばハードディスク上にData¥abc.b と Data¥Project1¥def.b というふたつのバッチフォルダを作成した場合、データベース上では abc.b と def.b は同じ階層に保存されます。代わりに、バッチフォルダの整理のためにはプロジェクト名やユーザー名をバッチフォルダ名の一部に含めることをお勧めします。OpenLab Server Products または Workstation Plus を使用する場合はそれらの情報を元にバッチフォルダを検索することができます。
(13) SDA には検索機能(バッチフォルダ名に基づく検索機能およびデータの内容に基づく検索機能)はありません。検索機能が必要な場合は OpenLab Server Products または Workstation Plus を使用してください。
(14) SDA は単一の PC で提供されるソリューションです。OpenLab Server Products または Workstation Plus のようにクライアント・サーバシステムではありません。そのため、データを安全に保つためには個別の PC 上のデータベースのバックアップを定期的に行う必要があります。
(15) SDA で使用できるデータベースの最大サイズは 10GB です。
(16) Windows のアカウント名には、スペースを使わないでください。
(17) Windows のアカウント名は変更しないでください。変更する必要がある場合は、そのアカウントを削除してから再作成してください。
(18) [スタート] ボタンから、[設定] – [デバイス] – [プリンターとスキャナー] で、[Windowsで通常使うプリンターを管理する] チェックボックスをオフにして、規定のプリンタを設定してください。プリンタが接続されていない場合は、[Microsoft Print to PDF] を規定のプリンタに設定してください。
(19) データベースシステムを利用する場合のプリンタの設定については、「アクセスコントロールパック」のマニュアルをご覧ください。
(20) ひとつのバッチフォルダがMassHunterの装置操作、データ解析の両方で同時に開かれている場合は、一方での処理が終わるまで他方で操作しないでください。処理が終わっているかどうかはプログレスバーが表示されているかどうかで判断できます。
(21) OpenLab Server Products または Workstation PlusのContent Management (Content Browser) を使用してバッチを他のプロジェクトに移動/コピーすることはサポートされません。特にコピーを実行した場合、バッチの内容に不整合を生じるなど深刻なエラーの原因になります。OpenLab の設定において、必要な場合以外はフォルダの移動/コピーの権限を与えないことをお勧めします。