同位体比分析

同位体比分析での計算方法について説明します。

マスバイアス補正の計算

1.分子(同位体比)のマスバイアス補正係数

分子のマスバイアス補正係数=(分子の質量数の存在比/(標準データの分子の質量数の全ポイントCPSの合計))

2.分母(同位体比)のマスバイアス補正係数

分母のマスバイアス補正係数=(分母の質量数の存在比)/(標準データの分母の質量数の全ポイントCPSの合計))

同位体比の計算

1.1 回の繰り返しデータから同位体比を計算する

まず、繰り返しデータごとに同位体比を計算します。

①分子のマスバイアス補正を実行

補正した分子のデータ=

(サンプルの分子の質量数の全ポイントCPSの合計)×(分子の質量数のマスバイアス補正係数)

②分母のマスバイアス補正を実行

補正した分母のデータ=

(サンプルの分母の質量数の全ポイントCPSの合計)×(分母の質量数のマスバイアス補正係数)

分母の質量数に「トータル」を選択した場合は、すべての同位体について上記の補正を実行し、それらの結果の合計を計算します。たとえば、3 つの同位体が存在する場合は、次のように計算します。

補正した「トータル」データ=

(サンプルにおける同位体 1 の全ポイントCPSの合計)×(同位体 1 のマスバイアスの補正係数)

(サンプルにおける同位体 2 の全ポイントCPSの合計)×(同位体 2 のマスバイアスの補正係数)

(サンプルにおける同位体 3 の全ポイントCPSの合計)×(同位体 3 のマスバイアスの補正係数)

③同位体比を計算

同位体比=(①の結果)/(②の結果)

2.平均とSDの計算

"1."で計算したすべての繰り返しデータの同位体比から、平均とSDを計算します。