装置の起動

次の 3 つの状態から本装置を起動する操作について説明します。

 

各種安全注意事項、および圧縮ガス(酸素、水素、アンモニア等)の取り扱いについては、ハードウェアメンテナンスマニュアル、アンモニア安全ガイド、水素ガス安全の手引き、サイト準備の手引きを参照してください。

 

電源OFF状態からの起動

移動やメンテナンスや長期の停止により電源OFFの状態から装置を起動するには、次の手順で行います。

  1. 装置を電源に接続します。

    装置の電源プラグを電源コンセントに接続します。

  2. フォアラインポンプの電源コードと真空ホース、Arガスチューブ、冷却水チューブ、コンピュータと本装置をつなぐLANケーブルをそれぞれ適切に接続します。
  3. フォアラインポンプの電源スイッチをONにします。

    電源スイッチはそれぞれのポンプにあります。MassHunter Workstationで真空ONにするまでは、ポンプはOFFのままです。

  4. 装置の電源ブレーカーと装置本体側のフォアラインポンプの電源スイッチをONにします。

    これら 3 つのスイッチは本体背面にあります。

    Back_BW.png

    Back_BW_88.png

    電源スイッチ類(本体背面左下付近)

  5. 装置の主電源スイッチをONにします。装置前面の右下にある電源スイッチをONにします。装置の電源が入り、電源スイッチのランプが緑色に光ります。

    Front_BW.png

    Front_BW_88.png

    主電源スイッチ(本体前面)

  6. コンピュータを起動させます。
  7. MassHunter Workstationを起動します。

    起動方法については、「MassHunter Workstationの起動」をご覧ください。

    [ICP-MS MassHunter] ウィンドウ[ICP-QQQ MassHunter] ウィンドウが表示されます。

    停止モードの場合、ステータスバーに [シャットダウン] と表示され、[ステータスビューア] ダイアログボックス機器ステータスペインのインジケーターがグレー表示になります。また、装置本体右上のLEDは消灯しています。

  8.  

    機器の主電源スイッチをONにする前にMassHunter Workstationを起動させると、通信ができず、MassHunter Workstationから装置をコントロールできなくなります。その場合、装置の主電源スイッチをONにして機器のステータスインジケータの赤い点灯が消えてからMassHunter Workstationを起動するようにしてください。

     

     

    MassHunter Workstationの起動については、「MassHunter Workstationの起動」をご覧ください。

     

  9. 引き続き、「停止モードからの起動」と「スタンバイモードからの起動」の操作を行います。

停止モードからの起動

停止モードからの起動について説明します。

  1. タスクナビゲーターの [ハードウェア] グループから [ダッシュボード] をクリックします。

    ダッシュボードペインが表示されます。

  2. [メインフレーム] から [真空] をクリックします。

    確認ダイアログボックスが表示されます。

  3. [はい] をクリックします。

    フォアラインポンプがONになり、バッキングラインバルブが開いて、ターボ分子ポンプがONになります。

    真空チャンバが適切な圧力(5x10-4Pa以下)に到達すると、装置はスタンバイモードになります。

    真空チャンバを長い時間、大気圧状態にしておいた場合は、スタンバイモードになるまでの時間はより長くかかります。

    スタンバイモードになると、ステータスバー[ステータスビューア] ダイアログボックス機器ステータスペインのインジケーターに [スタンバイ] と表示されます。また、装置右上のLEDがオレンジ色に点灯しています。(オレンジ色で点滅しているときは、モードが移行中であることを示します)。

    InstrumentStatus.png 

  4. 引き続き、「スタンバイモードからの起動」の操作を行います。

スタンバイモードからの起動

スタンバイモードから起動する方法について説明します。

本装置がスタンバイモードのとき、プラズマは消えている状態です。プラズマが点火して分析モードになります。装置をスタンバイモードから起動するには、次の手順で行います。

  1. 本装置がスタンバイモードであることを確認します。

    スタンバイモードの場合は、[ICP-MSICP-QQQ MassHunter] ウィンドウステータスバー[ステータスビューア] ダイアログボックス機器ステータスペインのインジケーターに [スタンバイ] と表示されます。

    InstrumentStatus.jpg 

  2. はねあげカバーをきちんと閉めます。

    はねあげカバーを 2 つともきちんと閉めます。どちらかまたは両方のはねあげカバーが開いていると安全機能が働くため、プラズマが点火せず、分析モードになりません。

  3. 排気ダクトが作動しているか確認します。
  4. 装置に冷却水とアルゴンガスを供給します。

    冷却水循環装置などで冷却水を供給してください。

    アルゴンガスの元圧は 500~700 kPaが必要です。

  5. ドレインタンクが十分に空いていることを確認します。
  6. ドレイン用のペリポンプチューブをペリポンプにセットします。サンプル導入をペリポンプで行う場合は、サンプル用ポンプチューブもペリポンプにセットします。
  7.  

    ドレイン用ペリポンプチューブを必ずペリポンプにセットしてください。スプレーチャンバからのドレインはこのペリポンプで排出されます。排出がされない場合、ドレインがスプレーチャンバに一杯になり、さらにトーチにまで送られます。ドレインがトーチに送られると突然プラズマが消える原因になります。

     

  8. [ホーム] タブの [スタートアップ] グループから [プラズマ] をダブルクリックします。

    確認ダイアログボックスが表示されます。

  9. [はい] をクリックします。

    プラズマトーチへのガスのスイッチがオンになり、ガスラインがアルゴンで置換されます。次にプラズマが点火し、インターフェースチャンバの真空引きが始まります。

  10. 分析モードへ移行したことを確認します。

    分析モードへ移行すると、ステータスバーと、[ステータスビューア] ダイアログボックス機器ステータスペインのインジケーターに [分析] と表示されます。

    InstrumentStatusAnalysis.png