プラズマ補正は、どの装置でもプラズマが同じロバスト条件で使えるように、プラズマ条件を補正します。
プラズマ補正を実行すると、まず感度-酸化物比プロファイルを測定し、どの装置でも同様のロバスト条件が得られるよう、それぞれの装置に応じた補正値を設定します。
「ロバスト」とは、高マトリクス試料の導入に対して、装置が安定に動作し、精度良く分析ができる状態のチューニング条件を意味します。
MassHunter4.3以前のバージョンで高度が高い場合、s-レンズのプラズマ補正は、うまく機能しませんでした。このアルゴリズムは、メークアップガスの流量範囲を考慮して導入することにより改善され、正しく機能するようになりました。
プラズマ補正を実施する必要があるのは、次のような場合です。
プラズマ補正は一旦実施すれば、通常の測定を繰り返している限り、ほとんど再実施する必要はありません。
プラズマ補正時の注意点について説明します。
加湿器(ヒューミディファイア)を使用している場合は、加湿器を取り外してから、プラズマ補正を行ってください。加湿器のスイッチを「BYPASS」側にしても、ネブライザガス(キャリアガス)が応答するのに時間がかかるため、プラズマ補正時には加湿器を取り外す必要があります。
加湿器の使用については「加湿器(ヒューミディファイア)の使用について」をご覧ください。
サンプリングコーン、スキマーコーンが汚れていると、酸化物イオン比の高い(プラズマの冷たい)側の条件で感度が出にくくなります。この場合、正確に補正できません。サンプリングコーン、スキマーコーンをクリーニングしてから、補正することを推奨します。