ユーザーチューンペイン

ユーザーチューンペインで利用できるコマンドの機能について説明します。

UserTunePane.png 

タイトルバー

タイトルバーのボタンとコンテキストメニューの機能は、機器ステータスペインのタイトルバーと同様です。

ツールバー

タスク設定ツールバー

UserTunePaneTool_MS.png

UserTunePaneTool_QQQ.png

SendToICPicon_MS.pngSendTuneIcon_QQQ.png 現在表示されているチューンパラメータをICP-MSICP-QQQに送信します。

StartAutoTuneIcon.png オートチューンを開始します。

選択されているチューン方法によって、動作が異なります。

[オートチューン] を選択した場合

[オートチューンの開始] ダイアログボックスが表示され、すべてのチューンモードでチューニングするか、選択しているチューンモードのみチューニングするかを選択後、オートチューンを開始します。

[カスタムチューン] を選択した場合

[セミオートチューンの開始] ダイアログボックスが表示され、すべてのチューンモードでチューニングするか、選択しているチューンモードのみチューニングするかを選択後、セミオートチューンを開始します。

StartSignalMoitorIcon.png 現在選択しているチューンモードのシグナルモニターを開始します。
シグナルモニタを開始するとアイコンが StopSignalMonitorIcon.png に変わり、クリックするとシグナルモニタを中止します。

UserTuneModeIcon.png [チューン方法の設定] ダイアログボックスが表示されます。

SetAcqPrametersForSensitivityIcon.png 測定質量数を設定します。
[マニュアル感度チューンのパラメータ設定] ダイアログボックスが表示されます。

SetAcqPrametersForReso_Axis.png [分解能/マス軸] タブを選択した場合に表示されます。
[分解能/マス軸のパラメータ設定] ダイアログボックスが表示され、測定質量数と、積分時間を設定します。

ユーザーチューンの設定ツールバー

UserTuneSettingsTool.png 

SetAsGlobalTuneIcon.png オンにすると、ユーザーチューンパラメータがバッチにインポートされ、キューに送られたときには、最新のユーザチューンレポートがバッチにコピーされます。詳しくは、グローバルチューンをご覧ください。

ImportTuneModesIcon.png [既存バッチからチューンモードをインポート] ダイアログボックスが表示され、既存のバッチからチューンモードをインポートできます。

OrganicSolventParaIcon.png プラズマ点火モードが [有機溶媒] に設定されている場合に表示されます。ドロップダウンリストから、使用する有機溶媒(IPA/ケロシン/キシレン)を選択します。

チューンモードの設定

StabilizationTimeIcon.png ユーザーチューンの安定待ち時間を設定します。

OverrideHardwareSettingsIcon.png オンにすると、Q ポール、トーチ軸、EM のパラメータが表示されます。手動で各パラメータをチューニングできます。

UserSettings1-4.png チューンモードの順番と、バッチにロードするベースチューンモードの設定(最大 4 種類)を割り当てることができます。その設定は、ツールバーから EditUserSettingsIcon.png をクリックして表示される [グローバルとしてロード] ダイアログボックスで設定できます。設定後にこのボタンが有効になり、ボタンをクリックすると、グローバルチューンモードの設定を復元できます。

EditUserSettingsIcon.png [グローバルとしてロード] ダイアログボックスが表示されます。チューンモードの順番と、バッチにロードするベースチューンモードの設定(最大 4 種類)を割り当てることができます。

[チューンモード] タブ

TuneModeTab.png 

チューンモードを切り替えるときにクリックします。

タブボタンには次のような機能があります。

もし、バッチのチューンモードがユーザーチューンペインで指定したチューンモードに一致しなかった場合は、警告エラーがエラーリストペインに表示されますが、エラーを無視して、バッチを保存することもできます。バッチ内のすべてのチューンモードは、ユーザーチューンペイン内のチューンモードに置き換わります。

コンテキストメニュー

本タブ上で右クリックしたときに表示されるコンテキストメニューで実行できるコマンドについて説明します。下記以外のコマンドは、ツールバーまたはメニューバーのコマンドと同じ機能ですので、該当するコマンドをご覧ください。

[チューン]

[チューンチェックの評価基準を設定]

[チューンチェック評価基準の設定] ダイアログボックスが表示され、チューニングの評価基準を設定します。

[チューンモード名の変更]

チューンモードのタブに表示する名称を変更します。チューンモードのタブをダブルクリックしても名称を変更できます。

[チューンモードの設定]

[チューンモードの設定] ダイアログボックスが表示され、チューンモードのコピーや削除を行います。

[チューンパラメータをコピー]

[チューンパラメータのコピー] ダイアログボックスが表示されます。チューンパラメータのコピーを行います。

[オートチューンのパラメータ設定]

[オートチューンのパラメータ設定] ダイアログボックスが表示されます。

オートチューンや、カスタムチューンでのレンズのオートチューンの場合の測定パラメータを設定します。

[感度用測定パラメータの設定]

[マニュアル感度チューンのパラメータ設定] ダイアログボックスが表示されます。

カスタムチューン、またはシグナルモニタの場合の感度測定パラメータをチューンモード毎に設定します。

[分解能/マス軸のパラメータ設定]

[分解能/マス軸] タブを選択した場合にメニューが表示されます。

[分解能/マス軸のパラメータ設定] ダイアログボックスが表示され、測定質量数と、積分時間を設定します。

[バッチ共通パラメータの設定]

カスタムチューンの場合に選択できます。[バッチ共通パラメータの設定] ダイアログボックスが表示されます。バッチ内の各チューンモード間で共通のチューンパラメータを指定できます。

[チューンパラメータの表示/非表示]

カスタムチューンの場合に選択できます。[チューンパラメータの表示/非表示] ダイアログボックスが表示されます。カスタムチューンとシグナルモニタのときに、表示するチューンパラメータをチューンモードごとに指定できます。

[レポート]

[チューンレポートの作成]

[チューンレポートの作成] ダイアログボックスが表示され、チューンレポートの作成をします。

[前のチューンレポート表示]

前回のチューンレポートを表示します。

[現在のシグナルを印刷]

リアルタイム表示テーブルに表示されているシグナル、カウントテーブル、チューンパラメータ、チューンモード名などを表示します。レポートデザイナーの機能を利用して印刷できます。

現在のシグナルレポートのレポートテンプレートが保存されているパスは、以下の通りです。

C:¥Program Files ¥Agilent¥ICPMH¥Report¥CRE¥ja¥CurrentSignal.tune.acrt

[表示]

[オートスケール-Y]

自動的にリアルタイム表示グラフの Y 軸を最適なスケールで表示します。

[AVS]

AVSを利用する場合に動作します。

[マニュアル操作]

[マニュアル操作] ダイアログボックスが表示され、AVS を手動操作します。

[プレランプログラムの実行]

AVS のプレランプログラムを開始します。

[スタートランプログラムの実行]

AVS のスタートランプログラムを開始します。

[ポストランプログラムの実行]

AVS のポストランプログラムを開始します。

[プログラムの停止]

AVS のプログラムを停止します。

[ADS 2]

ADS 2の自動希釈を利用する場合に動作します。

[ADS 2 希釈プログラムを実行]

[ADS 2 希釈プログラムの設定] ダイアログボックスが表示されます。自動希釈係数とデータ測定時間を設定して[開始]をクリックすると、希釈プログラムが開始します。

[ADS 2 希釈プログラム停止]

希釈プログラムを停止します。

[分解能/マス軸繰り返し]

[分解能/マス軸] タブを選択した場合にメニューが表示されます。

このメニューにチェックを入れると、ツールバーの StartSignalMoitorIcon.png をクリックしたときに、分解能/マス軸の測定を開始し、StopSignalMonitorIcon.png をクリックするまで繰り返し測定します。

[詳細]

[ランダムノイズのチェック]

[オフマスバックグラウンドのチェック]

バックグラウンドを確認するための測定を開始します。

このメニューを再度クリックするまで、測定を継続します。リアルタイムデータは、右側のリアルタイム表示グラフに表示されます。

[セルガスの掃引]

[チューン方法の設定] をクリックして表示される [チューン方法の設定] ダイアログボックスで、[カスタムチューン] または [シグナルモニタ] を選択した場合に操作が可能です。

セルガス流量を掃引して、ブランク液や標準液の信号強度から、バックグラウンド相当濃度を求めることにより、適切なセルガス流量を決めます。

[セルガスの掃引設定] ダイアログボックスが表示され、掃引するガス流量の最大値、最小値などを入力して、データ測定を行います。

[フルスペクトル測定]

故障診断用に、2 ~ 260(測定禁止質量数以外)の範囲について、フルスペクトルの測定を行います。1 質量数あたり 1 ポイント、積分時間 0.1sec/ポイント、繰り返し数 3 回の測定を行います。測定したデータは、リアルタイム表示グラフに表示され、現在のバッチに保存されます。

[プリカーサ/プロダクトイオンスキャン]

MS/MS モードの時に表示されます。[プリカーサ/プロダクトイオンスキャン] ダイアログボックスが表示され、プリカーサ/プロダクトイオンスキャンを実行できます。

[感度-酸化物プロファイルの測定]

故障診断用に、酸化物比プロファイルの測定を行います。測定したデータは表示されませんが、バッチフォルダに保存され、主にサポートエンジニアが機器の診断などに利用します。

[オート RF マッチング]

RF マッチングの自動調整を開始します。

 

クールプラズマモードを使用するときや有機溶媒を分析するとき、またトーチを交換したときに実施して、RF マッチングの調整をしてください。プラズマの安定な点灯、感度向上に役立ちます。

 

[プロット消去]

チューニング画面に現在表示中の信号をクリアします。平均カウントや RSD などを計算しなおすときに使用します。

[グラフィックのエクスポート]

[グラフィックのエクスポート] ダイアログボックスが表示され、画像データをエクスポートします。グラフィックを含むペインを選択している場合に動作します。

[印刷]

[印刷] ダイアログボックスが表示され、選択中のペインの内容を印刷します。

ユーザーチューンペインの機能

ユーザーチューンを利用すると、スタートアップで、標準チューンの代わりに、手動でチューニングした設定を使用できます。現在、標準チューンでデータ測定を行い、標準条件で満足しているユーザーは、ユーザーチューンを利用する必要はありません。

 

 

ユーザーチューンを使用したスタートアップの実行

以下の場合は、標準チューンでのスタートアップやハードウエア設定を実行できません。ユーザーチューンを利用して、スタートアップやハードウェア設定を行ってください。

 

以下の条件のすべてに適合する場合は、スタートアップでプラズマ補正を実行できますが、それ以外の場合は、プラズマ補正を実行できません。

 

 

スタートアップをHeモードで実行する場合は、Heモードの感度がノーガスモードより低いため、デフォルトのスタートアップの設定では低感度エラーで終了する場合があります。このため、[トーチ軸] と [分解能/マス軸] の [モニタする質量数] を、たとえば「7」から「59」へ変更し、EMの [モニタする質量数] を、たとえば「80」から「40」へ変更することをお勧めします。

 

ユーザーチューンを使用したスタートアップの実行方法について、有機溶媒分析の場合を例にして説明します。

  1. [ツール] タブの [設定] グループから [設定] をクリックします。

    [設定] ダイアログボックスが表示されます。

  2. [システム] カテゴリの [ハードウェア] 横の RightTriangle.png をクリックします。
  3. [プラズマ] カテゴリの「点火モード」から [有機溶媒] を選択します。

    ネブライザ、イオンレンズのモデルについても、装置に合わせて設定します。

  4. 本装置をスタンバイモードにします。
  5. タスクナビゲーターの [スタートアップ] グループから [ユーザーチューンコンフィグレーション] をクリックします。
  6.  

    [スタートアップ] グループが表示されない場合は、[ホーム] タブの [スタートアップ] グループから [コンフィグレーション] をクリックしてください。

     

    ユーザーチューンペインが表示されます。

  7. ツールバーから [カスタムチューン] を選択します。
  8. ツールバーの [有機溶媒パラメータ] ドロップダウンリストから、使用する有機溶媒を選択します。
  9. メッセージを確認して、[OK] をクリックします。

    ユーザーチューンペインに、選択した有機溶媒のチューンモードがインポートされます。

  10. ツールバーの [ハードウェア設定を上書きする] ボタンをクリックします。

    ハードウェア設定に関するパラメータが表示され、パラメータを編集できます。

  11.  

    ハードウェア設定パラメータの前には、GlobeIcon.png アイコンが表示されます。これらのパラメータはここで設定でき、データ測定に使用されます(特定のチューンモードや特定のバッチではありません)。

     

  12. タスクナビゲーターの [スタートアップ] グループから [スタートアップコンフィグレーション] をクリックします。
  13. スタートアップペインのツールバーから [点火シーケンスの設定] をクリックします。

     [点火シーケンスの設定] ダイアログボックスが表示されます。

  14.  [ユーザーチューン] を選択して、[OK] をクリックします。

    プラズマ点火後に、ユーザーチューンがインポートされ、スタートアップタスクで利用されます。

  15.  

    ユーザーチューンが動作しない場合は、次のように設定します。

    1. [設定] ダイアログボックスの [オプション] カテゴリの [選択されているオプション] 横の RightTriangle00222.png をクリックします。

    2. [機能] カテゴリの [ユーザーチューン] を有効にします。

     

  16. ツールバーのベースチューンモードを確認します。

    たとえば、s-レンズを使用して、ホットモードでのみ実行したい場合は、[ベースクールチューンモード] を [<なし>] に設定します。

  17. タスクナビゲーターの [スタートアップ] グループから [スタートアップコンフィグレーション] をクリックします。
  18.  

    [スタートアップ] グループが表示されない場合は、[ホーム] タブの [スタートアップ] グループから [コンフィグレーション] をクリックしてください。

     

    スタートアップペインが表示されます。

  19. ツールバーの SelectCustomSettingsIcon.png をオンにします。

    使用するチューニング溶液に合わせて、各項目の [モニタする質量数] を設定します。

    また、[バイアル番号] も設定します。

  20. タスクナビゲーターの [スタートアップ] グループから [ユーザーチューンコンフィグレーション] をクリックします。
  21.  

    [スタートアップ] グループが表示されない場合は、[ホーム] タブの [スタートアップ] グループから [コンフィグレーション] をクリックしてください。

     

    ユーザーチューンペインが表示されます。

  22. ツールバーの SetAcqPrametersForSensitivityIcon.png をクリックします。

    [マニュアル感度チューンのパラメータ設定] ダイアログボックスが表示されます。

    使用するチューニング溶液に合わせて、質量数を入力します。

  23. プラズマをオンにして、スタートアップを実行します。

ユーザーチューンの使用

ユーザーチューンペインで編集したユーザーチューンを使用するには、以下のように操作します。

  1. 起動時に、[ICP-MSQQQ MassHunter Workstation] ダイアログボックスの [ロードオプション] で、[ユーザーチューン] を選択します。
  2.  

    [点火シーケンスの設定] ダイアログボックスでも設定できます。

     

グローバルチューン

グローバルチューンを使用する設定(グローバルチューンモード)にすると、データ測定時に、バッチをキューに追加したときに、ユーザーチューンからパラメータがバッチにインポートされ、ユーザーチューンのチューンレポートもコピーされて、キューに送られます。

グローバルチューンモードにするには、以下のように設定します。

  1. タスクナビゲーターの [スタートアップ] グループから [ユーザーチューンコンフィグレーション] をクリックします。
  2.  

    [スタートアップ] グループが表示されない場合は、[ホーム] タブの [スタートアップ] グループから [コンフィグレーション] をクリックしてください。

     

    ユーザーチューンペインが表示されます。

  3. ツールバーの ImportTuneModesIcon.png をクリックします。

    [既存バッチからチューンモードをインポート] ダイアログボックスが表示されます。

  4. チューンモードをインポートする既存のバッチを選択し、インポートする対象([存在しない場合のみ追加]/[すべてのチューンモードの置き換え]/[同じチューンモードのみ])を選択して、 [インポート] ボタンをクリックします。
  5. ユーザーチューンペインに、選択したバッチのチューンモードがインポートされます。

  6. ツールバーの [グローバルチューンを設定] ボタンをオンにします。
  7.  

    [ホーム] タブの [チューン] グループから [グローバルチューンを設定] をクリックしても設定できます。

     

  8. [ホーム] タブの [バッチ] グループから [新規] をクリックします。

    [新しいバッチフォルダ] ダイアログボックスが表示されます。

  9. 新しいバッチ名を入力して、[作成] をクリックします。

    バッチが新規作成されます。

  10.  

    • グローバルチューンを設定するときは、必ず、新しいバッチフォルダを作成してください。プリセットメソッドや既存のバッチからは作成できません。
    • グローバルチューンモードの場合、チューンモードペインには、ユーザーチューンからインポートされた各チューンカテゴリ(プラズマ、レンズ、セルなど)の横に、「グローバルチューンで更新されます」と表示され、すべてのチューンモードは編集できなくなり、グレー表示になります。チューンモード名の編集、チューンモードの追加/削除、チューンモードの変更もできません。これらのパラメータ値は、バッチがキューに追加されるときに、ユーザーチューンの値に更新されます。

     

  11. [ファイル] タブから [既存バッチからインポート] をクリックします。
  12. 測定に使用するバッチを選択して、[開く] をクリックします。

    [バッチコンテンツの選択] ダイアログボックスが表示されます。

  13. インポートするコンテンツを選択して、[OK] をクリックします。

    グローバルチューンのチューンパラメータが新しいバッチにインポートされます。

  14. バッチを保存し、バッチをキューに追加して、測定を開始します。

 

 

スタートアップにおけるレンズオートチューン

ユーザーチューンペインのツールバーの、[オートチューン]/[カスタムチューン] では、スタートアップ/ハードウェア設定で実行するレンズチューンのチューン方法を設定できます。 [オートチューン] を選択した場合は、スタートアップでオートチューンが実行され、それ以外の場合は、セミオートチューンが実行されます。

 

 

この画面を開くには